【英語の常識】その言い方は失礼!?人種に関する英語
アフリカ系アメリカ人が、警察官の行動によって亡くなってしまった事件について、連日アメリカでデモが起きている。暴動や略奪にまで発展しているというニュースを見た人も多いハズ。今回は、海外の人と仕事やプライベートで関わるなら避けて通れない、「人種」についての英語表現についてブログにするよ!
アメリカの人種問題?英語ニュースを見よう・読もう
2020年5月、アメリカのミネソタ州で起きた事件。
「白人警官が黒人男性を取り締まった際、首を押さえつけた」とされ、この男性は亡くなってしまった。
アメリカでは警官による暴行「Police Brutality」が以前から問題視されていて、特にアフリカ系の人への対応は人種問題もからんでいる。
何年も前から、不当に被害を受けたアフリカ系アメリカ人はいたけれど、今回の事件をきっかけに、アメリカ各地でデモが行われているよ。
日本のニュースでは、暴動や略奪の様子が放映されている。
これを見て、
「だから〇〇人は乱暴なんだ」
「日本人は穏やかだからこんな暴動は起こさないのに」
と思っていないかな?
日本のテレビのニュースは、海外のニュースを伝える枠が短いし、目を引くような事柄しか説明していないよ。
実際に暴動や、市民と警官の衝突が起きているのは事実。
ただ、こういう攻撃的なやり方に反発している人が実は多いよ。
ニュースやSNSで英語のニュースをチェックすると、平和的なデモを呼びかける人がたくさんいるし、警官の人がデモをする市民と一緒に、追悼をしている様子も見られる。
日本語の限られた情報だけで、「〇〇人は、、、」「日本人の方が良い」と考えるのはやめよう。
世界には、英語の情報量の方が圧倒的に多いよ。
【CNNのニュース映像】
被害者の弟が、暴動や略奪をする人に対して「なにをやっているんだ!」と怒りをあらわにしている。
こういう声もたくさんあることを知ろう!
「Cc」ボタンで字幕もつけられるから、見てみてほしい。
人種、肌の色を表す英語は正確に使おう
これだけの活動に発展するのだから、人種はやはりセンシティブな話題。
ただ、海外の人と友達になったり、彼氏・彼女になった場合は、人種や民族について話すこともあるよね。
人種や民族を表す英語は、使い方によっては失礼になったり、差別的な表現になってしまうことがあるよ。
(日本語でもそうだよね)
英語を勉強するなら、失礼のない正しい表現を覚えよう!
各人種を表す英語
人種を表す英単語は「Race」
実はこれは、見た目などの生物的な特徴を表す単語だよ。
この見た目で差別する人、人種差別主義者の人のことを「Racist」と表現する。
ただ、人にはそれぞれ、文化、国籍、ルーツなど、生物学的な特徴だけでは表せない「違い」があるよね。
そのことを「Ethnicity」(民族、民族性)というよ。
あえて人種のことを表現する場合には、この「Ethnicity」を表す単語を使うのが、一般的に失礼がないとされているよ。
アフリカ系・いわゆる「黒人」を英語で表現
黒人のことを「Black」というのは、差別的な表現。
(「黒人」という日本語も失礼な意味合いに取られることも)
彼らをEthnicityで表現する場合は、
African …
-アフリカ系〇〇人
を使おう。アメリカ人なら、「African American」だよ。
Whiteは失礼なの?「白人」を英語で表現
日本人が考える「白人」は、実は幅広い民族を含んでいるよ。
アメリカでは、イギリスなどからの移民のアングロサクソン系、スペインなどからの移民のラテン系など、ルーツによって言い方が分けられてることが多い。
「White」は、ものすごく差別的、ではないけれど、皮膚の色をつかった表現はしない方が無難。
ヨーロッパからの移民と考えられる「白人」の人は、
Caucasian
-コーカソイド
がベター。
他にも、ルーツである国や地域の名前をつかった表現「Irish American」「German American」などが使われることも。
ラテン系・ヒスパニックは?英語で表現
スペインなどからの移民(ラテン系)、また、メキシコなどの中南米をルーツにもつ人を「ヒスパニック」と呼ぶよ。
Hispanic American – ヒスパニック
Latino American – ラテン系アメリカ人
日本語では「白人」と表現されることもあるけれど、英語では「White」とは区別されていることが多い。
アメリカでは、スペイン語を話す人、という言語でのつながりで民族としての意識をもっている側面も。
アジア系はなんで呼ぶ?英語で表現
アジアの国にルーツを持つ人も、見た目や肌の色も様々だよね。
日本人などのモンゴロイド系の人から、東南アジアやインド近辺など。
「Asian」でひと括りにするのは少し難しい。
アジアからの移民がいる国では、「Japanese American」「Chinese American」のように、
「ルーツ + 国籍」
で表現することが多い印象。
あえて肌の色を説明する時には
説明したように、人種を表現する時には、「見た目」ではなく、「民族性」に関連する英語を使う方がいい。
では、あえて「肌の色」について話す場合はどうすればいいのかな?
たとえば、犯罪の目撃情報などで「見た目の特徴」を説明する時など。
これにも、差別的にならない表現があるよ。
アフリカ系の肌
Dark-skin
Blackはあまり使われず、「Dark」が好んで使われるよ。
白人の肌
Caucasian
Whiteでも、まあオッケー。
でも民族と同じ「コーカサス系」と表現するのが良いよ。
ヒスパニック系
Brown
Olive
「Hispanic」と表現されることも多いけれど、「褐色の肌」と表すならこれ。
アジア人
Olive
Medium
「Yellow」は差別的・自虐的なので避けよう。
「Asian」でももちろんオッケーだし、色を表すなら上記を使おう。
ちなみに、女性が好む「色白」は「light-skinned」や「fair-skinned」というよ!
必要がない場合は人種・肌の色の話はしない
「あえて人種・肌の色を英語で言うなら」ということで記事を書いたよ。
ただ特に、アメリカやヨーロッパなど、様々な見た目の人が暮らす地域では、日本人が考えるより人々は人種問題に敏感。
イギリス人の友人(Caucasian)に聞いたところ、白人として、アフリカ系やアジア系の人に出身国を聞くことも、センシティブな質問なんだとか。
間違えた表現を使ってしまった場合は、キチンと訂正を。
基本的には、よほど親しい関係でない場合は、人種・肌の色の話はしないようにしよう。
それでも、正しい表現を知っておくことは大切。
しっかり頭に入れておこうね!
KEI